猫の救急医療に備えよう
猫と暮らしていると、なかなか動物病院へ足を運ぶ機会も少ない事でしょう。子猫の頃は、予防接種の必要があるので、病院へ定期的にゆくものの、その後は何年も通院していないという事も珍しくありません。でも、突然食欲がなくなった、急にひどい下痢をした、シニアになったと意外にも通院の回数が増えることもあるので、そのような時に備えて、猫の医療に関するお話をさせていただきます。
いつでも病院へ連れてゆけるようにいつもと様子が違うな、元気がないな、体調が悪いなと気になる場合にはすぐに動物病院へ連れていってあげましょう。このような場合に備えて、自宅に「キャリーケース」を常備しておくことが大切です。天上開閉の場合、猫の機嫌にかかわらず、お腹の下から抱きかかえる事が出来るからです。猫用のキャリーケースを選ぶポイントは、出入り口を上から開閉できる形状のものを選びましょう。出入りが正面開閉の形状の場合、病院へ行き、いざ診察代の乗せようと思っても、猫が警戒してしまうとなかなかキャリーケースから出てこない、手を入れて引っ張り出そうとしても反撃をされるという事になります。出来る限り診察がスムーズに進むように天上開閉式のキャリーケースがおすすめなのです。猫の体調不良は共に生活をしていてもなかなか気が付く事が難しいもので、いざ気が付いた時には自力で食事をする事もできないほどに悪化してしまっている場合もあるほどです。猫用のリードが必要な場合もリードは猫のお散歩用の紐の細いハーネスタイプが市販されています。後者の場合、診察中に逃げてしまう、獣医師や看護婦に噛みついてしまうという事にもなるので、リードがあると扱いやすくなるのです。特に、普段はとてもおとなしい性格の猫でも、体調が悪いところを無理に連れ出された事で機嫌が悪くなってしまっている場合もあるので、慣れない環境では油断せずにおきましょう。猫は性格によって、診察の際にピクリとも動かなくなるタイプと飼い主でさえ触れる事が出来ないほどに豹変してしまう場合とがあります。日ごろはほとんど活用しませんが、もし警戒心が強い、攻撃的な性格の猫の場合、通院にあたって、自宅で事前にリードを着用させておくとよいでしょう。
急な通院には、検便を持参でそのような場合の為に、病院へ行く際に少量の検便を持参しましょう。専用の容器はなくとも、サランラップなどで包み乾燥をしない状態になっていれば問題ありません。もし、便に猫砂が付いてしまっている場合でも、検便には支障がありませんので、少量を持参するとよいでしょう。検便をする事で、病気の判定のつながるうえに、触診では見つけることのできない病気を見つけることもできるからです。なんとなく元気がない、具合が悪いような気がする、でも吐血やぐったりとするような症状もないという場合、飼い主としても病状の説明に困ってしまうものです。猫にとって一番怖い病気猫エイズは、致死率が非常に高く発症するとほぼ100%が死に至ります。特効薬と言える治療方法も確立されていない病気です。ただ、潜伏期間が長く、中には病原体をもっていながらも一生発症しないままというケースもあります。 初期の場合は、食欲も排便も全く健康な状態と変わりがありません。しかし、進行と共の食欲の減退、運動量の低下、元気がないなどの症状が現れ始めます。この病気は、一見に日常生活になんら支障がないようにも見える事が特徴です。室内と屋外を自由に行き来できる生活をしている猫の場合、屋外で他の猫と喧嘩をし怪我を負う事で感染してしまうことが多いようです。もし、親猫が感染している場合には、子猫への遺伝もほぼ確実とされています。猫の長寿化が目立つ一方で、「猫エイズ」と呼ばれる病気の感染率が急激に増え、屋外で生活している猫がほぼすべて感染しているとも言われていますので定期的な健康診断を受けましょう。ここ最近、猫の寿命は急激に伸びていて、中には20歳を超える程の長寿の猫もいるほどです。医療の発展と食事の品質が向上した事、室内飼育が当たり前となった事で交通事故や怪我による死亡件数が減った事なども理由にあげられます。
猫の病気はなかなか症状の確認が難しく、感染や発症を見逃してしまう事や治療が遅れてしまうこともあります。特に多頭飼いの場合は感染の拡大を引き起こしてしまうこともあるでしょう。この事をしっかりと認識し、猫が若く健康なうちから、年の一度を目安に健康診断を受診するとよいでしょう。健康診断では検便や血液検査などの基本的な検査で病気の有無を確認する事ができます。早期発見、早期治療で完治する可能性も高まる上に、猫自身にも辛い思いをさせずに済むでしょう。また、定期的に動物病院へ行く事に慣らしておくことで、将来、定期的な通院や入院という事になっても猫へのストレスを最低限に抑えてあげる事が出来るでしょう。
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